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マンションに住むこと=集住では、共有財産(マンション)の保全と健全な共同生活の運営が求められます。この成否に大きく関わるのがコミュニティのありようです。
入居前は見ず知らずであるマンション住民同士がコミュニティづくりを進めるにはそれなりの時間が必要ですが、始める「きっかけ」も重要な要素のひとつです。「きっかけ」には、次のようなパターンが考えられます。
●問題対応型
何かのトラブルを契機に居住者間のコミュニケーションを深
め、問題の解決を通してコミュニティを育む。
●目標設定型
コミュニティが抱える課題を居住者で共有しつつ、目標を設
定し、その実現を通してコミュニティを育む。
●知縁遊縁型
知的好奇心や遊び心を同じくする人たちによりテーマ・コ
ミュニティを育む。
●地域共生型
地域との関わりを深めつつ、コミュニティを育む。
これから紹介する新狭山ハイツは、初期においては目標達成型で、その後においては知縁遊縁型でコミュニティを活性化させてきたマンションです。
新狭山ハイツは、狭山市に昭和48・49年に建設された、770世帯が住む団地型マンションです。
ここでは、自治会が発足してまもなく、「緑の倍増(長期緑化5ヵ年事業)」と「子供の文化的環境づくり(地域文庫開設事業)」という2つの「目標設定」がなされました。住民はこれらの実現に、夢を持って真摯に取り組みました。このことがその後のコミュニティづくりを進めていく上での自信、さらには加速するエンジンとなりました。
その後、今日までに、@緑による継続的な環境改善、Aまるた小屋とわくわく自然園の自力建設、B生ごみのリサイクル、C秩父荒川との交流、D息のながい自治会機関紙の発行(毎月)、Eささえあう暮らし、F遊び心が育む各種催し、G団地発NPOの立ち上げなどに取組んできました。
新狭山ハイツはこれらの活動で国・県・市から10を越える表彰や受賞を得ています。
これらに取組む活力の源泉は、コミュニティ資源(ヒト・モノ・コト・カネ)の有効活用にあります。
●ヒト
適材適所でコアメンバーを選び、公募方式で仲間づくりを促
し、「ノミュニケーション」で情報の共有化を図っている。
●モノ
団地の共有地ばかりでなく、市の管理用地・団地からのリ
サイクル資源・近隣の遊休農地や林地なども有効に活用して
いる。
●コト
丁寧な合意形成に努めるとともに、外部との交流・連携にも
積極的に取り組んでいる。
●カネ
地域のお金(自治会費、管理組合費など)のみでなく、必要
があれば、県・市の補助金等や民間助成金の獲得にも努めてい
る。
また、コミュニティ活動の担い手たちの間では次のことが共有されています。
●セルフエイド
自分たちでできることは自分たちの知恵と労力とお金で
●面白がりや精神
遊び心で自分と地域を磨く
●継続は力なり
ひとつの成就感から新たな夢を紡ぐ
●地域はメダカの学校
地域には知恵や技をもった人材あり、その活用こそが大事
●ゆるやかな結び合い
多様な担い手が知恵を出し合い、支えあって、牽引力を強化
していく
マンションを「終の棲家」と考える人が約半数を占める状況のもと、「建物と住み手の老い」にきちんと向き合いながら、「集住の楽しさ」を育んでいくことは重要です。そのためには、コミュニティ経営の観点から、マンションの「共有財産の保全」だけではなく、「コミュニティの運営」にも、自立的・内発的・継続的に取り組むことが望まれます。
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