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第4回:マンション管理は「買える」もの?

 書店に行くとマンション購入術の本が数多く置いてあります。こういった
本には必ずといっていいほど、「マンションは管理を買え」という言葉があ
ります。これは「マンションを選ぶときには価格・立地・設備だけではなく、
管理がしっかりしているかについても注意するべき」という意味でしょう。
 ところで、マンションを「しっかり管理」しなければいけないのはだれで
しょうか?残念ながらマンションで暮らしている方の多くが、「管理会社」
と思っておられるようです。でも「管理会社」は、マンション所有者全員に
よる組織である「管理組合」からお金をもらって仕事を受けているにすぎま
せん。マンションをどのように管理するかを考えるのは管理会社ではなく、
仕事を委託する側の管理組合です。つまりマンションを「しっかり管理」し

なくてはいけないのはマンション所有者全員なのです。

 国では、平成13年8月にマンション管理適正化法を施行しました。この
法律では、@マンション管理業者の国への登録の義務付け、A管理組合と
理会社との契約の際の重要事項の説明、B管理費等の保管の適正化、C管
組合に助言や指導をするマンション管理士資格の創設など、管理組合に有
となる事項を新たに定める一方で、「管理組合は・・・(中略)・・・マンション
適正に管理するよう努めなければいけない」と管理組合の義務も明確に規
しています。
  しかし、現実を見てみると、マンション所有者の方のマンション管理への
意識はあまり高くないようです。平成16年度に国が行った調査を見ると
管理組合の総会の出席率は36.4%。所有者の多くが欠席したり、白紙委
任状の提出だけで済ませたりで、総会でろくに検討や議論もせずに、管理会
社が示したプランを丸飲みしてしまうような管理組合が珍しくないようで
す。
 管理組合が十分に機能していない現状を踏まえ、国では現在、マンション
の「新管理者管理方式」というものの導入を模索しています。これは簡単に
言えば、意思決定も含めて、マンション管理すべてを管理会社に任せてしま
おうというもの。まさにマンション管理をまるごと「買える」ようにすると
いうわけですが、個人的にはいかがなものかと思います。確かに、マンショ
ンをしっかり管理するには手間も時間もかかります。「お金で解決できるな
ら・・・」と考えてしまう向きもあるかもしれません。
 しかし現実として、管理組合のチェックが甘いのをいいことに業務を怠っ
たり、管理組合から預かったお金を使い込んだ挙句に倒産してしまう管理会
社があります。もしそんな会社に意思決定まで任せてしまったらどうなるで
しょうか?建物はあちこち傷み、修繕するお金は足りず、責任を問うべき管
理会社はすでに倒産、などということになれば、困るのはマンションの所有
者全員です。
 そんなことにならないためには、やはりマンション所有者の組織である管
理組合が日ごろから自覚して、自らの財産であるマンションをしっかりと管
理していくしかありません。その中で難しいことやわからないことがある場
合は、公的資格であるマンション管理士に聞いてください。
 マンション管理は「買える」ものではなく、所有者自らが「行わなければ
ならない」ものなのです。
                       埼玉県マンション管理士会   横田 邦彦
                                           (07/09/28)



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