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第16回:管理会社を活用した理事会運営をしていますか?

 「理事会議事録を作成する書記担当理事のなり手がいないので困っていま
す。このままでは、議事録がきちんと作成できなくて、管理組合の今後が心
配なのですが。」と相談がありました。「管理会社は協力してくれないです
か?」とお伺いすると、「うちの管理会社は『理事会の議事録は、法律行為
ですので理事が作成するものです。管理会社が議事録を作成してはいけない
こととなっています。』と言っています。」とのことでした。まさしくそのと
おりです。では、管理会社は議事録作成に一切協力できないのでしょうか?
実は、多くの管理会社では、「議事録(案)」というものを作成し、理事会
に提供しています。私はその管理会社に「『議事録(案)』だったら作成し
ていただけますか?」と聞いてみました。すると渋々ながら「当社の様式で
かまわなければお手伝いいたします。」とのことです。続けて「業務が増え
るでしょうから、管理組合として費用をお支払いしなければならないでしょ
うね。おいくら位でしょうか?」と聞いてみると「当社の様式ですので、別
途費用は要りません。」との返答でした。
 「とんでもない管理会社だ。」という意見もあるでしょう。しかし、議事
録を作成できないことについてうそをついたわけではありません。また、管
理会社は利益の追求を目的にしているのですから、余計な手間は掛けたくな
いと思うのは当然という見方もできます。ここで言いたいのは、管理組合が
少しだけ知恵を出せば、管理会社をより有効に使うことができ、理事の負担
を減らすことができるということです。その後、このマンションの書記担当
理事の負担は大幅に軽減され、他の理事も、書記担当理事に対して引け目を
感じることなく議事録の確認や修正について意見できるようになりました。
こうして作成された議事録は、管理組合の貴重な財産となっています。
 また、別の管理組合は、「管理会社は信用できないので、議事録は自分た
ちで作成している。」と自信一杯に話されていました。たしかに自立した管
理組合ではあると思います。でも、今後書記担当理事になる方すべてが、議
事録作成の作業を負担と思わずこなすことはできるでしょうか?また、せっ
かく管理会社にお金を払っているのにもったいないのではないでしょうか?
信用できる・できないの問題以前に、もう少し管理会社をうまく使う方法を
考えてもよいのではないかと思います。
 管理組合が管理会社に業務を委託する最大の目的は、「管理組合や理事の
負担を軽減させること」です。議事録のことに限らず、管理会社を使って効
率的に業務を行えば、理事の皆さんの貴重な時間を節約したり、マンション
の他の問題に取り組んだりすることも可能になります。そのためには、管理
会社と良好な関係を維持しつつも、どうすればうまく「利用」できるかとい
うことを常に考えることが大切です。
 もし、自分たちだけではよくわからないと思われるようでしたら、「埼玉
県居住支援ネットワーク」の相談会やこのネットワークに加入している管理
組合団体やマンション管理士会へご相談ください。きっと、皆さんに喜んで
いただけるお手伝いができると思います。
 自分たちのために、一歩踏み出す努力をしてみませんか?
    
 
              埼玉県マンション管理士会 会長 伊藤茂忠
                                       (08/03/27)



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