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第27回:屋上防水の修繕周期は何年ですか?

 一般的に屋上防水には「露出防水」と「保護コンクリート防水」とがあり
ます。
 「露出防水」とは、防水層であるアスファルト層又はシート層が、保護塗
料が塗られただけで、言葉のとおり露出しているものです。メンテナンス時
くらいしか立ち入らず、普段は閉切りになっているような屋上の多くはこの
仕様になっています。
【露出防水】
 
 「保護コンクリート防水」とは、防水層の上に「押さえコンクリート」を
敷設したもので、このコンクリートにより防水層を保護しています。ルーフ
バルコニーのように、普段から使用される屋上によく使われています。
【保護防水】
 
 長期修繕計画を作成する際には、一般的には「露出防水」の修繕周期(耐用
年数)は「12年」としますが、「保護コンクリート防水」の場合は「24
年」と考えます。つまり、「保護コンクリート防水」は「露出防水」より約
2倍長持ちするわけです。
 ところが現実には、長持ちするはずの「保護コンクリート防水」を、築後
12年程度に行われる1回目の大規模修繕工事の際に、全面改修してしまう
ケースが良く見られます。おそらく「保証期間が過ぎたから」とか「押さえ
コンクリートにひびが入ったから」といった理由でしょう。しかし、コンク
リート層の下には防水層があるわけですから、実際のところ、押さえコンク
リートにひびが入ったくらいでは何の問題もないのです。現に雨漏り事故で
もあったのであれば話は別ですが、欠陥もないのに耐用年数の半分程度で取
替えてしまっているとしたら、非常にもったいない話です。
 もし、あなたのマンションの屋上防水が「保護コンクリート防水」を採用
していて、第1回目の大規模修繕工事が迫っているという状況の場合には、
屋上防水の全面改修を行うべきかよく考えてみてください。もし、次の条件
をすべて満たしているならば、全面改修の必要はないという前提で検討され
てはいかがでしょうか。
 
 ●現在及び過去に雨漏り事故が発生していないこと
   管理組合で把握されていない場合もあるので居住者へのアンケート調
  査で確認すると良いでしょう。
 事故が起きた時に、作業員用の足場を設置せずに防水層の全面改修
  工事ができること
 ●作業員が、専有部分を通ることなく、直接屋上やルーフバルコニー
  へ行けること
   専有部分を通って防水層の全面改修を行うことは不可能です。
 
 ただし、万が一保証期間を過ぎて雨漏り等の事故が発生し、最上階の所有
者に損害を与えてしまった場合は、管理組合が弁償しなければなりません。
また、このようなケースは一般的な損害保険では補償対象外とされます。全
面改修工事をするかしないかを最終的に判断する際には、専門家に調査を依
頼した方が良いでしょう。
 また、最近では、30年という長期間保証をする屋上防水工法も出てきて
います。全面改修工事を行うことになった場合は、よく調べて検討してみて
ください。
 
 
                 NPO埼管ネット 理事 鳥海順一
                                       (08/09/30)



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