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TOP : 第19回 2つの老いへの対応(管理運営編) ~「区分所有者・居住者の老い」への対応~
 投稿日時: 2011-02-17 (992 ヒット)

 2つの老いへの対応(管理運営編)

~「区分所有者・居住者の老い]への課題と対応~
 
 
1950年代前半に分譲マンションが登場してから50年以上経過し、2009年末(平成21年)にはマンションストック戸数は562万戸・居住人口1400万人と推計され、全人口の10%以上がマンションに居住するようになっています。

 
戦後の住宅難解消・地価高騰による戸建購入困難への対応といった中で、分譲マンションは第1次~8次のマンションブームをへて日本の住宅としてすっかり定着してきましたが、バブル崩壊といった中で土地神話は崩壊し住宅スゴロクも成り立たなくなり、マンション居住者・購入者の意識及び国等の対応も変化せざるを得なくなってきています。
 
別添資料にありますように、1950年代・60年代のマンションの老朽化の進行によりマンション問題が表面化し、且つ、築20年超のマンション戸数が100万戸に近づいた平成12年(2000年)以降、マンション管理適正化法をはじめとするマンションに関する法整備等の施策が実施されてきています。
 
しかし、別添にある法整備等は実施されても、マンションにおける2つの老いは当たり前のことですが更に進行してきています。
 
平成22年において築30年以上94万戸、築20年以上216万戸となっています。
 
また、20年度マンション総合調査でもマンション世帯主の年齢で60歳以上の割合が39.4%、50歳以上でみると64%近くになり、マンション区分所有者(居住者)の管理組合運営における将来の不安として区分所有者の高齢化を要素とするものが大きな割合を占めてきています。
 
ここで、マンション購入層の60%以上が団塊ジュニア・団塊ジュニアネクスト(1971~1980年生まれ)となっている新築マンションとその購入者のライフサイクルを考えてみますと次表のようになるのではないでしょうか。
 

M築年数

購入者

マンション居住者

マンション建物

築 0~ 5

3040

子供誕生・進学

入居・入居者の交流

最新設備仕様

築 510

入居者の交流

部分的劣化・不具合発生

1020

4050

子供進学

入居者入替わり・居住層の変化(賃貸も)

1回大規模修繕

2030

5060

子供独立

2回大規模修繕、性能設備の陳腐化

3040

6070

年金生活

定住・独居高齢者増

第3回大規模修繕、給排水・開口部改修

4060

7090

年金生活

独居高齢者(孤独死)

第4、5回大規模修繕と建替

 
築40年位でマンション建替となると年齢は70~80歳、年金生活、場合によっては独居となっている区分所有者には厳しい状況となり、建替等の合意形成が困難になると考えられます。
 
このような「2つの老い」への対応として、70年~100年はマンションを使用していくという建築物としてのゴールを見据えた建物・設備等の適切な管理とマンション居住者間及びマンション(住民)と近隣地域(住民)との良好なコミュニティ形成促進が必要になっており、また喫緊の課題になっています。
 
建物・設備等の適切な管理につきましては、以前のホームページセミナーに掲載されていますので、今回は、マンションの適切な管理運営のために必要となるマンション居住者間及びマンション(住民)と近隣地域(住民)との良好なコミュニティ形成について考えていきます。
 
今、マンションが置かれている状況の中では、マンション居住者間及びマンション(住民)と近隣地域(住民)との良好なコミュニティ形成を進め、資産価値よりも居住価値の創造に重点をおき、安全・安心で快適な住みやすいマンションを創出することが必要であり、その為には「3助」が重要になってきているのではないでしょうか。
 
「3助」とは、「自助」「互助(共助)」「扶助(公助)」をいい、マンション管理組合における「3助」として次のようなことが考えられます。
一 「自助」とは、区分所有者及び管理組合が自分でできること及び必要なことを他に依存しないで自ら実施すること。
 
 
一 「互助(共助)」とは、マンションの存在する地域住民・自治会等とお互いに助け合い協力していくこと。
 
 
一 「扶助(公助)」とは、市町村、都道府県、国からの支援の充実とそれを有効に適用・利用していくこと。
 
 
 
1、区分所有者・管理組合で考えられる自助(例)
 
①総会出席、組合役員選出、理事会出席等適切な組合運営への理解・協力・参加
   ⇒情報管理は必要ですが、命に優先する個人情報はないはずです。
 
②区分所有者名簿、居住者名簿の作成(高齢者等の把握含む)
   ⇒情報管理は必要ですが、命に優先する個人情報はないはずです。
 
③緊急連絡先、かかりつけの病院等記載カードの作成・保管
 
④挨拶・声かけ運動等の実施
 
⑤マンションフロア単位等での懇談会(管理組合活動等の報告会を兼ねるなどのお茶会)
 
⑥消防訓練、夏祭、お花見会、清掃等の催事の実施
 
⑦サークル等の運営(園芸、陶芸、編物、折り紙、写真、絵画、料理、体操、散策等)
 
⑧子供会・敬老会等の活動による若年層・高齢者層のコミュニケーション促進
 
⑨居住者間での見守り意識の喚起及び体制構築
 
⑩防災・防犯情報、高齢者対応情報(介護保険制度等)、生活支援情報の収集・共有
 
⑪緊急通報体制の整備と居住者への周知
 
⑫広報誌、掲示物による情報共有
 
⑬有益な情報のリストアップと周知(区報、市報だけに頼らない)
 
⑭マンション管理に関する専門家及び管理会社の有効利用
 
 
2、区分所有者・管理組合で考えられる互助(例)
 
①地元自治会との連携
 
②マンション催事の地域との共同開催及び地域催事への積極的参加
 
③地域のサークル活動との連携
 
④地域商店街、地域事業者、地域医療施設等との連携
 
⑤地域の幼稚園、小学校~大学等との連携
 
⑥マンション施設の地域における有効利用の検討、実施
 
 
3、区分所有者・管理組合で考えられる扶助(例)
 
①民生委員、地域包括支援センター(介護保険制度)等との連携
 
②介護保険制度・生活支援制度等の情報提供
 
③都道府県・市町村等との連携
 
④マンション管理運営に関する有益な情報の積極的提供と支援の実施
 
上記の例だけではなく、いろいろなことが考えられますが、10のマンションには10の事情、100のマンションには100の事情があります、それぞれの事情に合わせながら必要なことをひとつずつ着実に実施していくことが大事になります。
 
さて、準限界集落、限界集落という定義があります。
 
準限界集落とは、人口の50%以上が55歳以上となり、現在は共同体の機能を維持しているが跡継ぎの確保が難しくなっており、限界集落予備軍となっている集落をいいます。
 
限界集落とは、人口の50%以上が65歳以上となり、高齢化が進み共同体の機能維持が限界に足している集落をいいます。
 
マンションも高齢化が進み限界集落に陥る恐れがあり、その対応として建物・設備等の適切な管理に併せて、マンション単体だけではなく、マンションを取り巻く地域等への広い視野を持ちマンション内・地域との良好なコミュニティ形成による連携を構築しながら管理組合運営に当たることが肝要になってきているのではないでしょうか。(マンションの管理運営においてハード(建物・設備)の管理とソフト(人の繋がり)の管理は、両輪といえるのではないでしょうか)
 
地域としての居住価値の向上を考え、魅力ある地域に存在する快適で住みやすいマンションを実現していきましょう。
 
NPO法人匠リニューアル技術支援協会
 荻原 健

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