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マンション管理コラム

 マンション管理の専門家らのコラムを掲載しています。
 内容には、執筆時の法令や情報に基づいたものが含まれている可能性がありますので、あらかじめ御了承ください。 
 掲載されている本文及び資料は各会員団体の所属講師において作成されているものですので、詳細については各会員団体に直接お問合せください。

 

 投稿日時: 2021-02-03 (5744 ヒット)
大規模修繕工事の修繕委員会の設置 <できれば常設化を…>

〇長期修繕計画書の見直し
 大規模修繕工事は10数年ごとに実施する、管理組合にとって大きなイベントともいうべき業務です。多額の費用を要するだけではなく、緻密な事前計画といろいろな準備が必要となります。
 大規模修繕工事を成功に導くには長期修繕計画の数年ごとの見直しと、それに関連する修繕積立金の確保(組合員からの)、そして修繕委員会の設置と運営が重要になってきます。
 長期修繕計画書には、「いつごろ」「どこを」「何を使って」「どのように」「いくらくらいで」工事を行うかを示します。その必要金額は区分所有者が納めるべき修繕積立金の根拠となりますから、資金不足にならないようにしっかりとした修繕計画を立て、数年ごとの見直しが求められます。
 マンションのスラム化などを防ぐには、新しい居住者に入居してもらうことを念頭に常に居住者の新陳代謝の促進策を重視することが求めらます。自分という一人称だけで考えるのではなく、マンション全体のことを考える姿勢がとても重要になっています。そのように考えることで建物や設備の適時適切な修繕と、時代や居住者ニーズに合った環境改善を行うことが可能となります。

〇遊具の撤去がもたらしたこと
 ある団地のことです。築20数年が経ち、初期入居者がおおよそ60歳台に入った頃、自分たちの子どもも一人立ちをして団地を出ていくことが多くなりました。残った親たちは子どもたちが遊んだ遊具で遊んでいる子どもがいないことを目にし、その遊具が邪魔な存在だと思うようになり、遊具を撤去することにしました。
 新しい入居候補者が団地を下見しに来るようになったとき、遊ぶスペースはあるけれど、ブランコもすべり台もない団地に興味を抱くことはできず、その団地はしばらくの間、若い夫婦の入居がなかったと言います。自分だけの視点で物事を見ていた結果です。その後、そのことを反省して若い夫婦が魅力を感じる団地に生まれ変わったのは言うまでもありません。

〇居住者の意向調査の実施
 長期修繕計画書は、数年ごとに修繕対象や環境改善をすべき点などの把握を行い、工事範囲の新たな見直しを判断します。そのためには、定点的な居住者アンケートなどの実施が欠かせません。団地・マンションが陳腐化しないためにも、居住者の新陳代謝対策としてのアンケート調査は欠かせないのです。
 アンケートは居住者の意向調査です。マンション内を広く見ての課題や希望などを記入してもらいます。定点的に実施することで、課題の傾向と対策についての動きを把握することが可能となります。もちろん、追加項目も必要になるかもしれません。
 共用部分ですが外部の目が届きにくいベランダなどの不具合も含め、建物等の問題なども把握するようにします。時に、給・排水管の調査なども必要になります。この前提としてアンケートで水漏れ等を聞いておくことも必要なのです。
 それらを反映した長期修繕計画書を数年ごとに見直すことで、修繕積立金の不足を回避することもできます。資金不足は大規模修繕工事を躊躇させ、必要な工事を後回しにすることになりかねません。建物や設備等の傷みは早め早めに修繕することで、永く保つことができます。

〇修繕委員会の設置
 そのようなことを推進するには、専門チームの存在が欠かせません。それが、大規模修繕委員会です。理事会が委員会を設置し、大規模修繕工事について諮問するわけですが、その内容や委員会設置の正しい理解が必要です。
 次に、諮問委員会の委員の資格と諮問期間に見られる課題及び組合員への啓発活動について述べます。

〇理事の兼任もある
 一つ目は委員の資格です。理事以外の区分所有者だけを資格者とする管理組合もありますが、委員会は理事会が推進すべき大規模修繕工事について専門性が高いという理由で設置されるものです。とはいえ、理事会が最終的に判断をするわけですから、数名の理事が委員を兼務することは、むしろ歓迎すべきことではないかと考えます。事実、そのようにしている管理組合は多くあります。

〇期間限定よりも常設化が望ましい
 二つ目は修繕委員会の設置期間です。大規模修繕工事開始の数年前から工事終了までの一定期間を修繕委員会の設置期間とするという、いわゆるプロジェクト型があります。
 一方、大規模修繕工事の重要性を考えて委員会を常設し、課題やあるべき姿を繰り返し考える、いわばPDCAを小さく廻していくことで、工事対象箇所や環境改善計画の精度を上げ、そのための資金計画も併せて明確化するという方法です。常設化している修繕委員会は管理組合の自主性・自立性が高いので、大規模修繕工事自体がスムーズに運ぶ例が見受けられます。
 理事のしごとだけでも大変なのに兼務など無理である、という意見も聞きます。確かにそのとおりだと思いますが、自分たちの大事なマンションの維持・保全を、主体である管理組合が、また理事として取り組むことこそが、担うべき業務なのです。
 自分たちの財産を積極的に守るためには、管理組合全体、組合員の正しい理解が重要になりますから、頻度を高めた広報を発信による啓発活動が必要です。
 組合員の合意形成は大規模修繕工事成功の足がかりであり、そのためには知恵と工夫によって管理組合全体による委員会への眼差しにも変化が起き、大規模修繕工事への参画意識が醸成されていきます。大規模修繕工事に対する合意形成づくりが、委員会の大きな役割であり、大規模修繕工事の成功の大きな要因の一つとも言えます。

〇合意形成に向けた啓発活動
 三つ目は組合員への啓発活動です。大規模修繕工事の基本から工事の実施に至る説明等をできる限りていねいに広報をし、時には説明会などを開催します。これは合意形成を図るための大前提です。
 そのためには、各委員は正しい知識をインプットする必要があります。知識をどこからインプットするかによって、あるべき姿から離れていくこともありますから、十分に注意することが求められます。

〇大規模修繕委員会の運営細則
 委員会は設置したものの、その細則等を設けていない場合を見受けます。大規模修繕工事という極めて誰の目にもわかる結果を残すべき大仕事に対して、委員会自体が、何を決め、何を推進するのか、それらの記録などについての決め事を明らかにしておくことは当然のことです。
 諮問する側とそれを受ける側が運営細則などを相互に理解し、それに則って委員会を運営しつつ成果を出すことが、多くの組合員の合意を得るための必須条件です。透明性、公開性など、管理組合の運営では極めて重要なことです。
 次に修繕委員会運営細則の一例を示します。

〇〇管理組合 大規模修繕工事専門委員会運営細則
(目的)
第1条 この細則は、さいたまハイツにおける大規模修繕工事の実施に際し、管理規約第〇〇条に基づく理事会の諮問機関として必要な事項を定めることにより、大規模修繕工事を円滑かつ適正に執行することを目的とする。
 2 前項の大規模修繕工事とは、建物の全体又は複数の部位並びに給排水管設備及び外構について行う大規模な計画修繕工事を指す。
(名称)
第2条 前条の諮問機関は、さいたまハイツ管理組合大規模修繕工事専門委員会(以下「委員会」という。)と称する。
(委員会の役割)
第3条 委員会は、理事会を補佐するため理事会の諮問機関として大規模修繕工事に関する事項について調査、検討し、答申するものとする。
(委員会の構成)
第4条 委員会は、3名以上~5名以下の人数をもって構成する。(注記:マンション規模によって異なる)
(委員の資格)
第5条 委員会の委員は、修繕専門委員(以下「委員」という。)と称する。
 2 理事は委員を兼務することができる。
 3 委員は、さいたまハイツに現に居住する組合員から、公募及び組合員からの推薦により理事長が理事会の決議を得て選任する。
(役員)
第6条 委員会に次の役員を置く。
   一 委員長  1名
   二 副委員長 1名
 2 委員長及び副委員長は、委員の互選により選任する。
(委員の任期)
第7条 委員の任期は、第5条第3項の理事長の選任を受けた日から第○条に定める委員会解散の日までとする。
(委員の誠実義務等)
第8条 委員は、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとする。

以下、タイトルのみを記します。
(委員への報酬等の支払い)
(委員長)
(副委員長)
(委員会の招集)
(委員会の議事)
(諮問内容)
(外部専門家への委託)
(委員会運営費等)
(決定事項の記録)
(委員会の解散)
(附則)
    この細則は、令和○年○○月○○日から、効力を発する。
以上

特定非営利活動法人
日本住宅管理組合協議会 埼玉県支部
柿沼 英雄

 投稿日時: 2021-02-02 (106 ヒット)
『マンション管理適正化法及び建替え円滑化法の一部を改正する法律』について

 マンションの老朽化等に対応し、マンションの管理の適正化の一層の推進及びマンションの建替え等の
一層の円滑化を図るため、都道府県等によるマンション管理適正化のための計画作成、マンションの除
却の必要性に係る認定対象の拡充、団地型マンションの敷地分割制度の創設等を内容とする「マンション
の管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する
法律」(以下、「本改正法」といいます。)が2020年6月16日衆議院本会議において、全会一致に
より成立し6月24日に公布されました。

1.マンションの管理に関する現状と課題
 ①区分所有者の高齢化・非居住化、管理組合の担い手不足
 ⇒高経年マンションにおける区分所有者の高齢化、非居住化(賃貸・空き住戸化)が進行し、管理組合
  役員の担い手が不足する。総会の運営や決議が困難になる。大規模修繕工事や建替え等に係る決議が
  できない。修繕積立金を確保できず計画修繕が進められない状況です。
 ②マンションの大規模化等
  ⇒タワーマンションに象徴されるマンションの大規模化や設備の高度化に伴いマンション管理の専門
  化・複雑化が進む。規模が大きくなるほど総会への組合員の出席率が低下し、マンション管理に係
  る区分所有者の合意形成の困難さが増大しています。
 ③既存住宅流通量の増加、管理情報に関する情報不足
 ⇒既存住宅流通量が拡大する中、(過去30年で1.76倍に)マンションの新規購入者にとっては当該マ
  ンションの管理が適正になされているか、今後適正に管理されていくかは重要な情報であるにも拘ら
  ず、管理組合の活動や長期修繕計画の内容は外観等から判断できず、管理情報を把握できないまま購
  入しているのが現状。管理情報に対するニーズ高まっています。
 ④適切な長期修繕計画の不足、修繕積立金の不足
  ⇒マンションの適時適切な維持管理が実施されるためには適切な長期修繕計画の作成、計画的な修繕
  積立金の積立が必要となるところ、計画期間25年以上の長期修繕計画に基づき修繕積立金の額を設定
  している管理組合の割合は約半数に留まり、修繕積立金額が計画積立額に不足している管理組合の割
  合が約3分の1となっています。

2.マンションの再生に関する現状と課題
 ①建替事業における事業採算性の低下
 ⇒建替え事例の従前従後の利用容積率比率は低下傾向にあり、老朽化したマンションの建替え等におい
  ては、区分所有者の経済的負担の増加など事業採算性の低下が見られます。
 ②新耐震マンションの高経年化
 ⇒新耐震基準で建築されたマンションで築40年超となるものは2023年末34万戸、2038年末268万
  戸と今後高経年ストックが急増する見込みです。新耐震基準への改正から40年を迎え、新耐震基
  準マンションの高経年化の再生が課題となります。
 ③大規模団地型マンションの高経年化
  ⇒マンションストックのうち、団地型マンションの割合は1/3であり、その8割が3大都市圏に集中
  しています。これまでの建替え事例は、小規模の場合が多く(事例全体の8割が100戸以下)、今後
  はより大規模な団地型マンションの建替え検討時期に入る。現在建替え検討中の団地の約8割が
  200戸以上の大規模団地。入居者が同時期に高齢化することによる合意形成の一層の困難化、団地
  型マンション再生手法の多様化へのニーズが予想されます。

3.マンション管理適正化法の改正概要
(1)国によるマンション管理の適正化の推進を図るための基本方針の策定
  (公布後2年以内施行)
 これまでは、国土交通大臣は、マンションの管理の適正化の推進を図るため、「管理組合によるマン
 ションの管理の適正化に関する指針」を定めることとされていました。改正法ではこの指針で定める
 範囲を拡張し、国土交通大臣が行政の施策等を盛り込んだ総合的な基本方針として「マンションの管
 理の適正化の推進を図るための基本的な方針」を法定化しました。
(2)地方公共団体によるマンション管理適正化の推進 
  ※事務主体は市区(市区以外の区域は都道府県)(公布後2年以内施行)
 ア)マンション管理適正化推進計画制度(任意)
  国の基本方針に基づき、地方公共団体は、管理適正化の推進のための計画を策定する。
  ※ 管理適正化推進計画の内容
   ・マンションの管理状況の実態把握方法
   ・マンションの管理適正化の推進施策 等
 イ)管理計画認定制度
  計画を定めた地方公共団体は、一定の基準を満たす個々のマンションの管理組合が作成した管理
 計画を認定することができる。
  ※ 認定の際に確認する事項
  ・修繕その他の管理の方法
   ・資金計画
  ・管理組合の運営状況 等
 ウ)管理適正化のための助言、指導及び勧告
  管理の適正化のために必要に応じて助言及び指導を行い、管理組合の管理・運営が著しく不適切
 であることを把握したときは勧告をすることができる。
  ※ 管理・運営が不適切なマンションの例
   ・管理組合の実態がない
   ・管理規約が存在しない
   ・管理者等が定められていない
   ・集会(総会)が開催されていない 等
(3)管理組合及び区分所有者等の努力義務(法5条)
  管理組合は、これまでもマンション管理適正化指針に留意してマンションを適正に管理するよう
 努めるものとされていましたが、本改正法ではこれに加え、「国等のマンションの管理の適正化の推
 進のための施策」への協力の努力義務が新たに明記されました。また、区分所有者等も、マンション
 の管理に関し管理組合の一員としての役割を適切に果たすよう努めなければならないとされています。

4.マンション建替円滑化法(除却の必要性に係る認定対象の拡充)改正概要
 (公布後1年6か月以内施行)
  改正前の法律(マンション建替円滑化法)のマンション敷地売却制度は耐震性不足マンションを対
 象としていますが、新耐震基準に基づき建築されたマンションも令和2年には築40年を迎えるもの
 が出てくるなど、今後、高経年化した新耐震マンションは急増すると見込まれることから、耐震性不
 足マンション以外にも次の①、②に該当するものを新たに要除却認定の対象とし、マンション敷地売
 却制度を利用可能とすることに改正しました。
  ①外壁、外装材その他これらに類する建物の部分が剥離し、落下することにより周辺に危害を生ず
   るおそれがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当すると認められるマンション
  ②火災に対する安全性に係る建築基準法またはこれに基づく命令もしくは条例の規定に準ずるもの
   として国土交通大臣が定める基準に適合していないと認められるマンション

   また、耐震性不足マンションの建替えを円滑化するため、建替え後のマンションについて容積率
  の緩和特例を設け、建替えに係る事業採算性の向上や区分所有者の負担軽減を図ってきましたが、
  上記の①、②に該当し要除却認定をうけたマンションについてもその対象に加えるとともに次の
  ③、④に該当するマンションについても新たに要除却認定の対象とし、容積率の緩和特例の対象に
  改正しました。
  
  ③給水、排水その他の配管設備(その改修に関する工事を行うことが著しく困難なものとして国土
   交通省令で定めるものに限る。)の損傷、腐食その他の劣化により著しく衛生上有害となるおそ
   れがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当すると認められるマンション
  ④高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に規定する建築物移動等円滑化基準に準
   ずるものとして国土交通大臣が定める基準に適合していないと認められるマンション

5.マンション建替円滑化法(団地における敷地分割制度の創設)改正概要
 (公布後2年以内施行)
  住宅団地において、棟や区画ごとのニーズに応じ、一部棟を存置しながらその他の棟の建替え・敷
 地売却を行うため、耐震性不足や外壁の剥落等により危害が生ずるおそれのあるマンション等で、要
 除却認定を受けたマンションを含む団地において、本来全員合意が必要となる敷地の分割を多数決決
 議(5分の4以上)で行えることとしています。
  具体的には、マンション建替事業と類似のスキームで、団地の区分所有者による敷地分割決議、敷
 地分割組合の設立、団地内の敷地の権利に関する「敷地権利変換計画」の作成等により、敷地分割の
 権利変換をおこなう「敷地分割事業」を実施することができることとしています。

終わりに 【適正化法の改正と管理組合の取組】
  以上のような適正化法の改正に伴い、管理組合においては、建物の維持管理及び管理組合運営の現
 状を確認し、それぞれの状況に応じた対応を検討することが求められます。

 ア)現状の把握(気づき診断)
  改正法では管理計画認定制度が設けられ、今後改正法の施行に向けて、具体的な管理計画認定の基
 準が公表されます。認定を受けられるのは、適正化推進計画を策定している都道府県等に所在するマ
 ンションに限定されますが、認定の基準として示される事項は、それぞれのマンションの管理や管理
 組合運営の水準を把握するのに重要なポイントとなります。したがって、当該認定基準などを参考に
 それぞれの「マンションの管理、管理組合運営の現状把握」を行うことが大切です。
 イ)認定基準を満たしている管理組合 ~認定の取得~
  現状把握の結果、認定基準を超える水準のマンションは、認定制度が活用できる都道府県等であれ
 ば、管理計画を作成し、管理計画を都道府県等の長に認定申請し、認定通知を受けることになります。
 認定を取得した場合、適正に管理されたマンションであるとして市場で評価され、区分所有者全体の
 管理意識が高く保たれ、その後のマンション管理水準の維持向上がしやすくなるといったメリットが
 期待されます。
 ウ)認定基準を満たしていない管理組合
  現状把握の結果、認定の基準に達していないことが判明したマンションの場合、今後の適正な管理
 組合運営の実現と建物等の維持管理について認定の基準で示されいる内容を参考に、マンション管理
 の在り方の改善を検討していくことになります。
  現在都道府県等は、マンション管理の適正化のための取組として、専門家の派遣やセミナーの開催、
 相談窓口の設置等を行っていますが、改正法の施行後は、このような取組が一層活発化になることが
 想定されます。このような行政からの支援やマンション管理士等の専門家を活用しながら建物等の資
 産価値を保全し、現在及び将来において「管理不全マンション」とならないように対応することが大
 切です。
                                         
                                            以上

【参考文献】 以下の情報を引用しました。
 (公財)マンション管理センター「マンション管理センター通信」2020年10月増刊号
  ① ~マンション関連法の改正について~  国交省住宅局市街地建築課マンション政策室
  ② マンション管理適正化法及び建替え等円滑化法の改正と今後の取組
                        佐藤貴美法律事務所 弁護士 佐藤 貴美

                      <NPO法人 埼玉マンション管理支援センター>

 投稿日時: 2020-12-10 (183 ヒット)
『コロナ禍の中で私たち管理組合(理事会)の運営はどのように進めて行けば良いのだろう?』

 理事会は新型コロナ感染を抑制しながら安全に効率的な管理組合運営を行うことが求められています。
 そこで有効なシステムとしてWeb会議があります。Web会議は普段使っていない人にとっては敷居の高いシステムですが慣れれば非常に有用でリアル会議と同等の効果が期待できます。現役世代の方々は普段からメールを使い慣れており、日常の業務をリモート会議で行っている方が多数います。Web会議の導入は同じマンションに住む現役世代の方々の力を借りればよりスムーズに行えます。

◎リモート会議システムの選択
 複数あるリモート会議システムから一つのシステムを選択することになりますが、既にリモート会議を利用されている方の意見を聞き、使い勝手が良いものを選びましょう。使用上の問題が発生したときに既に利用されている方がいると質問が出来て問題解決の時間も早くなりストレスがたまりません。
 一部のリモートシステムについては、セキュリティの観点から企業での使用は控えているなどの書き込みがWeb上に見受けられますが、指摘された問題点は各社とも改善が進んでいます。また、管理組合活動での利用では利用者が限定されるため、過度に神経質になることはないと思います。管理委託会社のフ
ロントマンもテレワークに参加する方が会議の運営はうまく行きますが、この場合は管理会社が対応可能(認めている)なシステムを選定しなければならない場合もあるので事前の確認が必要です。先ずはOJT(使いながら慣れる)で試してみましょう。

◎Web理事会開催の課題と展望
 Web理事会を正式な理事会とするためには「理事会Web会議システム運用規則」を作成し、総会に諮り正式なルールとする必要があります。これからの理事会では、Web会議をベースにコミュニケーションを図ることを意識的に行う必要もあると思います。また、理事会をリモート会議で行うことが普通のことになれば、現役世代や外部オーナーへの会議への出席の負担が軽減され、管理組合運営(理事会)に積極的に参加する道も開け、昨今の管理組合理事の成り手不足解消の一助になると思われます。

◎マンション集会室の環境
 今後は従来のリアル集会とWeb会議を併設した集会が普通になることが想定されます。この場合にはマンションの集会室にWi-Fi環境を整備しておくと便利です。また、行政サービスや自治体各窓口との連絡体制もオンライン化が進むものと思われます。   

NPO埼管ネット 事務局

 投稿日時: 2020-10-23 (225 ヒット)
 
 先日、マンション支援ネットワークの会合において、選定基準について考えを述べた。

 その際、選定基準に大事な項目が抜けているのを教えられた。

 それは、『美的感覚』であり、人々を感動させるものを生み出す力である。

 往往にして選定者は、技術的、経済的、機能的等を重視し、そのセンスを忘れがちである。

 周囲の環境に合わせ、ちょっとした色彩に配慮し、価値あるものとして捉える事が出来るものを目指す。

 『お、いいね』と言えるものを作る。このような会社をどうやって選ぶのか。

 契約内容や資料及び図面等を見せられても、工事の内容や、出来上がりを想像することができない。

 やはり、当該会社が実際に設計監理した物件を見学すべきであろう。

 工事済みの物件を見学し、話を聞くことで、管理組合の満足度がわかるはずであり、その時の劣化状況、保証期間内の点検及び再故障への対応等、その会社への信頼度がわかる。

 下記にチェックすべき項目を記載したが、改修が終了した物件を見て『いいね!』と感じ、『10年近く経過しているのに問題ない』と思えることが必要だと考えます。



【設計監理コンサルタントの選定チェック項目】

 1 調査・診断・設計・監理を外注せずに統括して、専任可能な会社社員である。

 2 仕様書に施工品質管理基準を明確に記載し、工事監理時に厳正な検査を実施している会社
  (材料使用料、膜厚検査、工程検査等)

 3 コンプライアンスを重視している会社。

 4 マンション寿命までの長期修繕計画を立案可能である。

 5 大規模修繕工事コンサルタント業務を2回以上経験している。

 6 大規模修繕工事を15年以上の周期で設定している。

 7 同一管理組合からのリピート依頼が多く、管理組合から信頼されている。

 8 大規模修繕工事実施後10年経過物件を見学する。



NPO法人匠リニューアル技術支援協会

 投稿日時: 2020-03-28 (337 ヒット)
 給排水配管設備を専門にしている仕事柄、日頃、多くのマンションに伺います。僭越ですがその中で、最近、個人的に思ったことをお話しさせて頂きます。
 昨年末に、築53年のマンションに伺う機会がありました。マンションの図面を見ながら、建物の中に入った瞬間、30年前・40年前の自分の仕事の記憶が頭に浮かびました。自分がこのマンションの建築に係ったわけではありません。自分が若い頃に携わった仕事の記憶から、このマンションが作られた時の雰囲気が浮かび上がってくるような気がしたのです。
 築50年を超えているマンション-昭和40年前半に建てられたマンションは、当時の建物の「作り手の意識」―建築士の考え方や施工者の技術が反映されています。築40年のマンション、築30年のマンション、築20年のマンションは、それぞれその時代の「作り手の意識」を反映しています。

 投稿日時: 2020-02-20 (303 ヒット)
 近年、マンション管理会社が、いきなり管理委託費の値上げ要請を迫って来る。また、一方的に管理委託契約更新辞退のケースが増えています。

 解約理由は、「人手不足で良質な管理が出来ない」との事情があるようです。
今迄、管理会社は受託物件の拡大にのみ邁進し、企業買収・合併などを活発に行って参りましたが、今後は、受託組合数の増加のみにこだわらず、採算が取りにくい管理組合に対して、差別化しサービスの向上を図って行こう。と路線変更を余儀なくせざるを得ない時代に突入して参りました。まさに「苦渋の決断の変換時」です。管理員業務ひとつを取ってみても、従来からの誰でも良いから雇って管理員に充当させると言うことでは許されません。

 投稿日時: 2020-02-10 (421 ヒット)
◇民法改正の経緯
 改正法は平成29年(2017年6月2日)「民法の一部を改正する法律」として公布され、平成32年(2020年4月1日)から施行されます。
 現行民法は、明治29年(1896年)に公布され、これまで部分的に変更はあったものの大規模な改正は行われておらず、120年ぶりの本格的な改正と言われています。
 今回の改正においては、平成21年(2009年)10月に法制審議会から法務大臣に対して「民法(債権関係)の改正に関する要綱」として答申されましたものが、その内容です。
 同年3月の第189回国会に法律案として提出され、2年後の29年6月に成立しました。

◇民法の構成
 民法とは、個人間の財産上・身分上の関係など、市民相互の関係について規定する私法の一般法です。第一編総則、第二編物権、第三編債権、第四編親族、第五編相続と5つの内容から構成されています。今回の改正は第三編債権関係が中心です。

 投稿日時: 2018-10-10 (1634 ヒット)
 昨年(2017年)12月18日、最高裁が「理事会で理事長職を解任可能」とのマンション管理組合の運営上、重要な判決を出したことは、ご承知のとおりです。

 区分所有法の第25条第1項は、「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。」と規定しております。

 また、国土交通省の「マンション標準管理規約」(以下「標準規約」という。)は、第35条第2項で「理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する」、第3項で「理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事のうちから、理事会で選任する」と規定しております。

 区分所有法では、管理者(≒理事長)の解任について規定しておりますが、標準規約では理事長の解任には触れておりません。

 投稿日時: 2018-09-19 (638 ヒット)
 管理不全からの再建に取り組んでいる事例紹介

 私の顧問先で、今、管理不全状態から健全なマンション管理組合運営を目指し、立直りを図ろうと奮闘している実際の管理組合の様子を紹介したいと思いペンを執りました。

 建物は、さいたま市の郊外に位置し、JR線の駅から徒歩10分位の緑豊かな環境にある総戸数30戸、築25年の小規模ワンルームマンションです。全戸が賃貸物件であり、区分所有者は全て外部居住者。所謂、収益物件と云われる投資用マンションです。

 投稿日時: 2018-09-12 (1039 ヒット)
 日経新聞(2018年3月27日)の記事「マンション75%修繕不安」で、高齢化で修繕工事に使う財源が不足する、と問題提起されていました。
 また、NHK総合テレビ「首都圏ネットワーク」(2018年3月28日放送)では、埼玉県の調査によると、築30年以上のマンションの6割近くが、管理組合が機能せず、必要な修繕などの適切な管理が行われていない、またはその可能性がみられる、との報道がされました。
 修繕に関して関心が高まった良い機会なので、高経年マンションでの、適正な修繕費(修繕積立金)の額はどうあるべきか、提案したいと思います。
※・修繕費:建物・設備の現状回復のための費用(ここでは、改修・改良の費用を含む)
  ・修繕積立金:マンションの大規模修繕のために積み立てるもの

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