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管理組合運営
管理組合運営 : 第86回 監事の仕事はラク?
 投稿日時: 2013-07-22 (1405 ヒット)

監事の役割 

 
監事の仕事はラク? 
 多くの管理組合で、4月から5月に通常総会が開催されました。議案の一つに役員の改選があり、再任や新任の役員が選ばれました。役員には理事と監事があり、その役割は大きく異なりますから、それを認識して行動することが欠かせません。 

 今回は、監事について述べましょう。 
 事例を紹介しつつ話を進めていきましょう。 
 G管理組合では理事が、理事長、副理事長や建物・施設担当、書記担当、会計担当といった、それぞれ役割を分担します。そういった役割の割り振りのなかで「楽そう」と、いちばん気軽に選ばれるのが「監事」なのです。しかも最近は、あみだくじで役割を決めているといううわさもあります。 
 
監事は何もしなくてよさそう? 
 H管理組合では、「理事会に出席することができない」という役員が、たどり着いたのが、その義務はないと思われている監事だったと言います。出席義務はないかもしれませんが、出席して理事会の様子を見なければ、監事としての役割を果たせないのですが、理事よりも仕事が楽で、責任もないかのように思い、思われているようです。 
 
 前述の管理組合の場合、理事と監事の役割を理解している人はだれもいないのです。ただ、なんとなく「何もしなくてよさそう」という雰囲気だけで監事に人気が殺到しているのです。 
 
監事の役割を理解する 
 標準管理規約では、監事について次のように記されています。 
第41条 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。 
 
2 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。 
 
3 監事は、理事会に出席して意見を述べることができる。 とあり、区分所有法では、管理組合法人の部分に次のようにあります。 
第五十条 管理組合法人には、監事を置かなければならない。 
2 監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。 
3 監事の職務は、次のとおりとする。 
一 管理組合法人の財産の状況を監査すること。 
二 理事の業務の執行の状況を監査すること。 
三 財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、集会に報告をすること。 
四 前号の報告をするため必要があるときは、集会を招集すること。 
となっています。 
 かなり大きな権限があることがわかります。と言うことは、それだけ責任もあるということになります。「楽そう」「何もしなくてよさそう」「理事会に出席しなくてよい」と言ったたぐいの職務、職責ではありません。 
 
監事が提案や委員会を主導? 
 M管理組合では、監事が環境に関する委員会の設置を具申したところ、理事会で承認され、監事はその委員会を率いて理事会にいくつかの提案し、それが次々に通っているそうです。マンションの環境を良くしたいというのは、すべての区分所有者の願いですから、そのこと自体には問題はありませんが、監事がそれを具申できるのでしょうか? また、委員会のメンバーになれるのでしょうか? 
 前出のとおり、「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。」とあり、理事会が行っていることを監査することを求められているわけです。ということは、理事会の運営状況をしっかりと見定め、意見を述べ、間違いを修正し、総会で承認されたことを遂行させ、また、それに当たっては規約等を遵守するようにしなければなりません。 
 
アウトの走者が審判になって「セーフ」を宣言できる? 
 監事は、野球で言えば審判に当たります。バッターがフライを打ち、三塁走者がタッチアップ。ボールはホームベースに向かって投げられ、三塁走者はホームベースに滑り込んだが、ボールはキャッチャーのミットに届いていて完全にアウト。ところが走者は急に起き上がり、審判になって「セーフ」と宣言。 
 こういうあり得ないことは、監事の世界でもノーなのです。 
 ところが、M管理組合では、「ひとりの人間でも、立場はいくつあってよいのではないか。だから、監事でも、別の役割を担ってよい」と、まったく筋のとおらないことを述べ、正当化していると聞きます。 
 
監査の役割は管理組合の運営上極めて重要 
 監事は、その立場と役割をしっかりと理解するために、まずは管理規約や議案書をよく読み、できれば区分所有法も見ておくなど、正しい知識を得て、管理組合の運営をスムーズに行うために、折りに触れて意見を述べることは必要ですし、脱線しないようにその方向性を見定めることも大切です。 
 理事会が規約等に則り正しく運営されているか、総会承認事項を遂行しようとしているか、新しい課題に取り組んでいるか、大規模修繕工事の手続きは業者主導になっていないか、管理会社にお任せになっていないか…等々、さまざまなことを監査することが必要です。 
 それらは、総会の監査報告に反映されるわけですから、理事とは付かず離れずの一定距離を保ちつつ管理組合運営の一翼を担うよう、意識を高めていただくことが求められています。 
 
 特定非営利活動法人 
日本住宅管理組合協議会 埼玉県支部 
 柿沼 英雄 

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