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マンション問題研究室

 マンション問題について、様々な見方から切り込んでいます。解決方法は複数あることがわかります。
 内容には、執筆時の法令や情報に基づいたものが含まれている可能性がありますので、あらかじめ御了承ください。 
 掲載されている本文及び資料は各会員団体が作成したものですので、詳細については各会員団体に直接お問合せください。

 

管理規約
管理規約 : 第39回 居住者の一人が、3名の児童を預かっている。「住居専用」に反しているのでは
 投稿日時: 2020-02-04 (271 ヒット)
 築30年40戸のマンションで管理組合の役員(理事)をしています。
 当マンションの居住者の一人が、18時から約1時間 3名の児童を預かっているが、他の居住者から「住居専用」に反しているのではないか との指摘を受けました。
 近隣の分譲マンションに住む友人から「自分のマンションでも学習塾を行っている居住者がいる」との話を聞いたが、どのように対応したら良いでしょうか?

回答団体
【一般社団法人埼玉県マンション管理士会】
【NPO埼管ネット】
【NPO匠リニューアル技術支援協会】

【一般社団法人埼玉県マンション管理士会の回答】
 標準管理規約第12条は、マンションの全戸を住宅用として使用することを前提に「その専有部分を専ら住宅として使用する」という用途制限を明確にしました。
 しかしながら、小規模の華道・茶道・書道教室や学習塾、商品販売などのビジネスを行っているケースは少なくありません。
 専ら住宅として使用しているか否かの判断は、居住者の生活の本拠があるかどうかです。生活の本拠があるといえるためには平穏さが必要です。
 上記にあげたような規模が小さく少人数を対象とする場合、短時間のみの営業である場合、繁華な地域にあるマンションで行われる場合などは、規約違反になる可能性は低くなると思われます。
 他方、多数の人が出入りをする場合、営業が長時間にわたる場合、閑静な住宅地で行われる場合などは規約違反になる可能性が高くなります。
・使用禁止や使用制限された判例
①保育室としての使用禁止
 病院勤務の看護師、助産婦の為の保育室としての使用を、幼児による騒音等の被害が少なくないとして使用を禁じられました。(横浜地判平6.9.9)
②事務所としての使用制限
 税理士事務所(東京高判平23.11.24)、会社事務所(東京高判平25.3.13)についてそれぞれ使用禁止の判断が下されました。

・参考資料
  渡辺 晋著:マンション標準管理規約の解説(住宅新報社)

【NPO埼管ネットの回答】
 当マンションの規約等の詳細は、本設問文からだけでは判らないが、どうやら住居専用マンションのようだ。それを前提に考えるとすると、標準管理規約第12条コメントに住宅としての使用は、①「専ら居住者の生活の本拠があるか否か」によって判断する。また、②利用方法については、生活の本拠であるが為には、「必要な平穏さを確保できる。」ことが必要となる。したがって、本問の場合の回答としては、上記2点がクリアされており、看板を出したり、他人に迷惑を掛けたりしていない以上、許容範囲内の対応であり、18時から約1時間の預かり且つ極少数(3名)の児童の保育のみで差し支えないものと判断し、「住居専用」にも反しないものと考えられる。

【NPO匠リニューアル技術支援協会の回答】
 設問から管理規約「住居専用」規定に具体的に禁止されている用途等の規定はなく、標準管理規約「第12条(専有部分の用途)区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。」という規定だけということで回答します。
 区分所有法第2 条では、マンションの専有部分は独立した所有権の対象であ り、区分所有者はこれを自由に使用する権利があります。一方 、第6条では、「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。」と規定し、第30条で「建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。」と規定し、規約で専有部分の使用等に制限を認めているところです。
 そこで標準管理規約第12条(専有部分の用途)では「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。」としています。そして、標準管理規約の同条コメントでは「専有部分を専ら住宅として使用」は、「専ら居住者の生活の本拠があるか否かによって判断する。したがって利用方法は、生活の本拠であるために必要な平穏さを有することを要する」とされています。
 本条には、「他の用途に供してはならない。」と定めてあり、平穏さを確保できる使用であっても、住宅以外の用途に供することは問題があるといえます。
 ただ、自己の住宅として使用している一部屋で小規模に住宅以外の用途で利用されている場合であって、他の区分所有者等に騒音等の被害もなく、当該マンションの平穏さ等を害していない限りは許容される余地もあるように判断します。設問中の他のマンションの学習塾の規模等わかりませんが、設問の児童預かりは短時間・小規模の事案ですので許容される余地もあるのではと考えます。
 ただ、組合の使用細則等の改正をされ、このようなケースへの対応準備することをお勧めします。同様の事案発生時の対策としても必要と思量します。許容される場合は、当該児童預かりを実施している居住者に、以下の内容を含む文書の提出を求めることも必要でしょう 。
①児童預かりに供している部屋数、時間帯及び預かり人数等
②表札・ 郵便受け等に「児童預かり所」の表示はしないこと。
③出入りする児童 等 が住人に迷惑をかけないよう十分配慮する こと
④児童預かりの時間帯・規模等についても原則として現状を拡大しない、又は
 別に制限を設ける。
⑤他の区分所有者等の平穏な生活に十分配慮すること、及び他の区分所有者等
 との間で問題が発生したときは、当該居住者の責任と負担で解決すること。


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