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管理組合運営

第5回:管理組合法人化のメリット・デメリットは?

第5回:管理組合法人化のメリット・デメリットは?

新聞記事や本などで、「管理組合を法人化した」という話を時々見かけますが、「法人化する」というのはどういう意味ですか?法人化するメリットがある(又は法人化する必要がある)のはどんな場合ですか?また逆に法人化することによるデメリットはありますか?

 


【NPO埼玉マンション管理支援センターの回答】

普通の管理組合でも、法人化された管理組合でも、特に管理能力に差があるわけではありません。

法人化されているマンション管理組合はごく少数ですが、専有部分であった管理人室等を管理組合が買取り、その管理人室等を登記する必要にせまられ、法人化するマンションが多いようです。

 

法人化のメリット

1.不動産を「管理組合法人」名義で登記することができる

管理人室など本来共用部分であるべき場所が売主名義で登記されていて、それを管理組合が買い取った場合、区分所有者全員で共有登記してもよいのですが、事務は非常に繁雑となります。管理組合を法人化すれば、管理組合法人名義で不動産を登記できますので、非常に簡単になります。

2.電話加入権の名義人になれる

電話加入権は個人又は法人でないと購入できません。このため多くのマンションでは、管理室の電話の加入権を管理会社名義で購入しています。法人化すれば、管理組合法人の名義で電話加入権を購入できます。

3.管理組合の役員の意識が向上する可能性がある

管理組合を法人化すると、理事長が変更になった場合、その都度登記を変更する必要があります。その際、新理事長は印鑑証明などを要求されますので、理事長としての自覚が高まり、意識が向上することが期待できます。

 

法人化のデメリット

法人化するためには、法務局に登記する必要があります。また、役員が変更するたびに役員変更の登記を行わなければなりません。

この事務を「煩わしい」と感じるならば、それが法人化のデメリットであるかもしれません。


【NPO埼管ネットの回答】

●法人化することの意味

法人化されていない管理組合は、「権利能力なき社団」などといわれる中途半端な地位にありますが、日常の維持管理に困らない程度の活動はできます。しかし、いろいろな制約を受けることもあります。

法人化すると「法人格」が与えられ、権利能力を認められます。つまり、一般社会において、一人前の取引主体として認められるようになるのです。このため、登記により、どういう法人であるか、代表者は誰かといったことを公開することになります。

●法人化のメリット

個別具体的なメリットとしては、次のようなことが挙げられます。いずれも非常に大きなメリットであるといえます。

・管理組合の名で不動産を登記することができるようになる。

・預金の名義が、理事長の個人名ではなく、管理組合名にできる。

・金融機関からの借入れが、役員等の個人名ではなく、管理組合として行える。

・管理事務所等の電話の加入権を、管理組合名で取得できる。

●法人化のデメリット

デメリットは、一般的には、あまり「無い」と思われます。

ただし、法人登記の手続が必要になります。その事務手続が増えることに間違いありません。また、登記手続を外部(司法書士事務所等)に委託すれば、それなりの費用負担は発生します。これをデメリットと考えるかどうかは、それぞれの見方の問題でしょう。

また、「法人税等が課税されるのではないか」という人がいますが、現状、「すべてのケースで課税されるという訳ではない」ということもご理解ください。あくまでも、ある程度、担当者(官)の裁量が影響せざるを得ないこともお含みの上、断定的に判断することは避けるべきだとご理解いただけると助かります。

なお、駐車場を外部の人に貸して収益を上げれば課税されますが、この取扱いは法人化されていてもいなくても同じです。

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