マンション管理コラムColumn
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コラム:設計監理コンサルタントの選定基準について思う
先日、マンション支援ネットワークの会合において、選定基準について考えを述べた。
その際、選定基準に大事な項目が抜けているのを教えられた。
それは、『美的感覚』であり、人々を感動させるものを生み出す力である。
往往にして選定者は、技術的、経済的、機能的等を重視し、そのセンスを忘れがちである。
周囲の環境に合わせ、ちょっとした色彩に配慮し、価値あるものとして捉える事が出来るものを目指す。
『お、いいね』と言えるものを作る。このような会社をどうやって選ぶのか。
契約内容や資料及び図面等を見せられても、工事の内容や、出来上がりを想像することができない。
やはり、当該会社が実際に設計監理した物件を見学すべきであろう。
工事済みの物件を見学し、話を聞くことで、管理組合の満足度がわかるはずであり、その時の劣化状況、保証期間内の点検及び再故障への対応等、その会社への信頼度がわかる。
下記にチェックすべき項目を記載したが、改修が終了した物件を見て『いいね!』と感じ、『10年近く経過しているのに問題ない』と思えることが必要だと考えます。
【設計監理コンサルタントの選定チェック項目】
1 調査・診断・設計・監理を外注せずに統括して、専任可能な会社社員である。
2 仕様書に施工品質管理基準を明確に記載し、工事監理時に厳正な検査を実施している会社
(材料使用料、膜厚検査、工程検査等)
3 コンプライアンスを重視している会社。
4 マンション寿命までの長期修繕計画を立案可能である。
5 大規模修繕工事コンサルタント業務を2回以上経験している。
6 大規模修繕工事を15年以上の周期で設定している。
7 同一管理組合からのリピート依頼が多く、管理組合から信頼されている。
8 大規模修繕工事実施後10年経過物件を見学する。
NPO法人匠リニューアル技術支援協会